寒い季節になると、疲労回復やリラックスのためには入浴がかなり効果的です。ですが、一歩間違えると、ヒートショックで死に至ることもあります。安全にお風呂をリラックスするためにもヒートショック対策をしましょう。
目次
1. ヒートショックとは?
2. ヒートショックになりやすい人とは?
3. 予防方法
3-1. 脱衣所と浴室を温める
3-2. 浴室の温度を低めにする
3-3. ユニットバスへの交換
4. まとめ
1. ヒートショックとは?
温度の変化により血圧が乱高下し、心臓や血管の疾患が起こることをヒートショックと言います。血圧の乱高下により、具体的には脳内出血や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞などの病気が発症します。ヒートショックでの死亡者数は年間約14,000人と言われています。
寒さのピークである11月から2月までの期間でヒートショックが頻繁に起こります。
代表的な例は、冬場に暖房の効いたリビングから寒い脱衣場に移動し、入浴するタイミングです。リビングから脱衣所に移動すると寒さに対応するために血圧が上昇します。衣服を脱ぎ浴室に入ると、温度がより下がるので、血圧はさらに上昇します。その後に浴槽に入ると急激に身体が暖められるため、血圧は下がります。この一連の流れで、血圧が乱高下し、ヒートショックが起こります。在来浴室は床と壁がタイルになっており断熱性能がないので、温度差が特に生じやすいです。10℃以上の温度差がある場所は特に危険とされているので、要注意です。浴室以外でもヒートショックを起こす人もいますので、他の場所でも要注意です。
2. ヒートショックになりやすい人とは?
ヒートショックになりやすい人は、一般的に65歳以上の人です。65歳以上の方はどれだけ健康的でも入浴時は注意が必要です。また、高齢者以外にも糖尿病や高血圧等の基礎疾患を持っている方やメタボリック症候群・予備軍の方もヒートショックを起こす危険性があります。ご家族の中に高齢者がいる場合は、浴室で倒れている場合がありますので、様子を見に行くようにしてあげてください。以下にヒートショックになりやすい人のリストをまとめます。
・65歳以上である ・高血圧、糖尿病、動脈硬化がある ・肥満、睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある ・浴室に暖房設備がない ・一番風呂が好き ・熱い風呂が好き ・飲酒後にお風呂に入ることがある ・30分以上お湯に浸かっている
3. 予防方法
ヒートショックを予防するポイントは、血圧が乱高下しないようにすることです。温度差をなるべくなくし、身体に負担がかからない入浴方法を心掛けましょう。
3-1. 脱衣所と浴室を温める
暖かいリビングから脱衣所に移動した際の温度変化をできるだけ少なくする為に脱衣所に暖房機器を置き使用するようにしましょう。浴室は、浴槽にお湯が溜まっている場合はフタを外して浴室全体の温度を挙げるようにしましょう。そうすると、リビング・脱衣所・浴室の温度差が少なくなり、ヒートショックを起こす危険性は、下げることができます。
3-2. 浴室の温度を低めにする
浴室の温度が42℃以上になると、心臓に負担がかかります。そして、41℃以上になると浴室での事故が増加すると報告されています。そのことから、温度は40℃以下にすることが勧められています。また、入浴する際に手や足などの心臓から遠い部位から掛け湯をして身体を慣れさせるなど入浴方法を一工夫することで、ヒートショックを予防することができます。他にも、お湯に浸る範囲を胸より下にする方法もあります。
3-3. ユニットバスへのリフォーム
在来浴室は外部の気温の影響を受けやすいので、冬場はかなり寒くなります。そのため、ヒートショックを起こす危険性が高いです。今お使いの在来浴室が寒いと感じている方は、一度ユニットバスへリフォームを検討しましょう。ユニットバスは、気密性・断熱性・保温性優れているだけでなく、浴室内に暖房器具の取付が可能となっています。ユニットバスの床は在来浴室のタイルのように冷たくないので、「ひやっ」ということもなくなります。入浴前にあらかじめ、浴室換気乾燥暖房機をつけていればリビングや脱衣所との温度差がなくなり、ヒートショックを予防することができます。在来浴室からユニットバスへのリフォームについての記事もありますので、ぜひご覧ください。
4. まとめ
ヒートショックは、主に65歳以上の高齢者の方や基礎疾患をお持ちの方が起こす可能性が高いと言われています。このヒートショックは、暖房器具の導入や入浴の仕方などを一工夫することで予防することができますので、ぜひ習慣化してみてください。また、ユニットバスへのリフォームをすることで、暖房機能を搭載できるので、ヒートショック予防もできます。またバリアフリーにできるなどメリットがたくさんあります。気になる方は、ぜひ検討してください。
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